プリント基板は、医療業界・自動車業界・産業ロボットなど、さまざまな業種や業界で使用されていますが、
身の回りの電子機器にも必ず使用されているためプリント基板はなくてはならない存在といっても過言ではありません。ただ、日本のプリント基板のメーカーは世界1位の市場規模やシェア率を持っているわけではありません。
ちなみに、プリント基板の2016年度における世界売上高は600億米ドル、近年中国が生産国の中でも世界最大の生産地域になっているといわれています。中国は、日本企業も進出することが多い国の一つに数えられますが、工場で働く従業員の人件費を大幅に削減できるため、経費節減の目的から国内工場を閉鎖して中国に進出、生産拠点を移している企業も多いわけです。なお、世界中でプリント基板を生産しているメーカーは2、500社を超えるといわれていますが、その中でも中国・韓国・台湾・日本などのアジア諸国は勢いがあるといわれているようです。
スマートフォンやタブレット端末にも欠かせない存在ですから、今後も世界市場の中で拡大することは予測できる部分です。中国は、2016年に16％のシェア率を持つ国といわれていますが、これは低価格の基板市場に参入して産業機器やセキュリティ製品、自動車モジュールや通信基地局などさまざまな業界でのニーズが高まっているなどの理由が挙げられます。世界的に見たときには、現時点では台湾メーカーがシェア率30.4％で、アジア諸国の中では最大の規模を持っているようです。