電子工作などが好きな人は、プリント基板制作にもチャレンジしてみたい、このように考えるケースも多いのではないでしょうか。しかし、穴あきのユニバーサル基板に複雑な電子回路が組み込まれている制作例を見ると、ハードルが非常に高く自分では無理だと感じてしまうことも多といえます。部品点数が多くなるとある程度の経験がないと途中で配線を間違えたり、本来接続しなければならない箇所を見落とすといったミスが生じやすくなりますので、ユニバーサル基板を利用する場合は使用する電子部品の数が少ないときが良いでしょう。プリント基板の自作は、銅箔が一面に施されている生基板を使う方法で行います。
銅箔は電流が流れる道を作るための素材であり、プリント基板の中でも重要な役割を持ちます。このままでは電子回路を構成することができないので、銅箔にパターン配線を施してからエッチング処理でパターン配線以外の銅箔を溶かします。ただ、パターン配線を描くとなると労力も使いますし、同じプリント基板を2枚以上作らなければならないときなど大変です。この場合は感光基板を使えば簡単にパターン配線を写真にように生基板に形成できます。
感光基板を利用するときは、パソコンで作ったパターン配線を透明のフィルムに印刷する必要があります。このとき、黒い部分は光をとさない箇所で透明の箇所だけが光を通します。パターン配線は黒く塗りつぶされている状態になるので、印刷するフィルムはネガ状のものです。